尾崎会長「全国が災害に見舞われている」と危機感

2021年8月13日 17時07分
東京都医師会の尾崎治夫会長

東京都医師会の尾崎治夫会長

 東京都医師会の尾崎治夫会長は13日、緊急記者会見を開き、新型コロナウイルスの感染者急増について、「日本は国民、都民の努力で自粛色々やってきて、感染が抑えられている国なんだということは言えない状態だ」と指摘した。
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 新規感染者が1日1万8000人が報告されているため、「世界の上位に入ってくる。死亡者は少ないことも事実。改めて危機感をもって対処していきたい」と強調した。
 都内の新規感染者数の7日間平均は、11日時点で1日あたり3934人で2週間前の約2倍となっている。「本当に普通の方にですね、どんどん感染が出ているという状態だ。夜そういうところに遊びに行ってる方だけの病気だと、そういうふうに考える段階ではない」と述べた。
 医療現場は手いっぱいだとして、政府に対し「はっきりした出口戦略を示していただきたい」と訴えた。大都市圏以外にも感染が拡大していることを踏まえ、「全国が災害に見舞われている状況だ。全国的な緊急事態宣言を出すとか、その上で、いままでいっていたような政策は誰も言うことを聞いてくれないので、新たな政策を打ち出す」と提案した。
 抗寄生虫薬「イベルメクチン」について、アフリカで別の病気のために予防的に投与している国の新型コロナの感染者数や死者数を示し、「まったく効かないという話は、むしろないのではないか。治験をしっかりやって検討が必要だが、患者さんにインフォームドコンセントをした上で、使用許可を認めていただいても良い段階に来ているのではないか」との考えを示した。

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